8時10分に記録を拾い、9時30分にはタスクが3件できていた。それでも、その案件を受け持つAIに進み具合を尋ねると、返ってきたのは「その打ち合わせはまだ取り込んでいません」だった。2026年9月22日、当社で実際に起きたことだ。面接 文字起こし AI の導入を考える人事担当者に、この話を先に置いておきたい。
面接の記録を、採用管理に集める動き
2026年10月16日、ある採用管理システムの提供会社が、オンライン面接の文字起こしを採用管理へ自動で連携するサービスの提供開始を発表した。Zoom、Microsoft Teams、Google Meetに対応し、面接のやり方を変えずに内容をデータとして溜められる。面接官と人事が同じ情報をもとに候補者の理解を深められる、としている(出典:同社プレスリリース、PR TIMES)。
記録を一か所に集める価値は大きいと思われる。面接官ごとのメモだけでは、書き方がそろわず後から比べにくいことが多いからだ。ただ、集まったことと、読まれたことは別の話である。
記録は揃っていたのに、答える側が見ていなかった
当社では、打ち合わせの録音をAIが拾い、文字起こしから次の作業を書き出している。9月22日は、ある案件の9月18日の打ち合わせを8時10分に拾い、9時30分にタスク3件をつくり、案件の説明書きも更新していた(実測・社内の記録)。
ところが、その案件を受け持つ別のAIは「まだ」と答えた。取り込みは別の仕組みが進めていて、答えたAIは自分の作業の記憶だけで返事をしていた。どこも壊れてはいない。記録は揃っていたが、答える側が見に行く決まりが無かった。
決めたのは「答える前に一覧を開く」こと
同じ日に、進み具合を聞かれたら、答える前に必ず作業の一覧を開く、という決まりにした。説明書きと一覧が食い違ったら、一覧を正とする(社内規程・2026年9月22日)。
面接に置き換えると、つまずきやすいのは二次面接だと思われる。一次の文字起こしが採用管理に入っていても、二次の面接官が開かずに臨めば、同じ質問を繰り返す。候補者からは、前回の話が社内で伝わっていない会社に見える。
読む順番まで、運用に書いておく
文字起こしの連携を入れるなら、仕組みと同時に1行を決めておきたい。「次の面接官は、面接の前日までに前回の記録を開く」。開いたかどうかを採用管理の上で確かめられるなら、なお良い。私たちはこの連携サービスを試しておらず、閲覧の記録が取れるかは確かめていない。
貴社では、前回の面接の記録を次の面接官が開いたかどうかを、いま誰か確かめられるだろうか。


