AI 面接 評価基準を設計する側が最初にやるのは、AIに採点させることではなく、評価項目ごとの「できている状態」を文章にすることだ。検索すると就活生向けの対策記事が多く並ぶが、採用する側の設計はほとんど出てこない。私たちが自社の査読で記録している範囲では、観点を先に書いても、1回目から通るとは限らなかった。
2026年10月2日、株式会社PeopleXが「PeopleX 面接支援AI」の提供開始を発表した。AIのボットがオンライン面接に参加し、録画と文字起こしを残す。面接後は評価項目ごとの評点と総評を出し、面接官ごとの評価のばらつきを抑えるとしている。質問設計や深掘りのスキルを評価してフィードバックする機能もある(出典:同社プレスリリース、PR TIMES・2026年10月2日)。価格は原文に記載がない。
採点役には、観点を先に書いて渡した
私たちの読みものは、書いた本人とは別のAIが査読する。記事を点検し、合格か差し戻しかを返す役だ。この役には、守秘、主張と根拠の対応、根拠の実在、誇張・断定、料金・契約条件の5つを、重大な観点として指示書に書いて渡している。10月11日から15日に公開した5本は、5本とも1回目は差し戻しだった(期間はこの5本に区切った。10月9日公開の記事は1回目で通っている)。2回目で通ったのが4本、3回目で通ったのが1本である(自社の記録の実測)。
差し戻しの理由は、観点の言葉で説明できた
理由は、集計の分母に除くべき152件が混ざっていた、数字が現在の台帳と合わない、媒体名の誤記、5項目を4つと書いていた、といったものだ。観点が文章になっているので、差し戻された側は何を直すかを言葉で受け取れる。面接の評価にも、同じ構造があると思われる。ただし面接は人が人を評価する場面で、私たちの記事の査読をそのまま当てはめることはできない。
導入前に人事が決めること
- 評価項目ごとに「満点とは何ができている状態か」を1行で書く。 AIの評点は、この1行に照らして読むことになる
- AIと人の評点が食い違った面接を、誰が読むかを決める。 食い違いが出たとき、どちらを採るかの規則もここで決める
- 録画と文字起こしの扱いを決める。 応募者の氏名や経歴が入るため、保存先・期間・本人への説明を、導入前に決めておく
まだ測れていないこと
私たちは面接の評価をしておらず、PeopleXの製品も試していない。基準を書いた後に、差し戻しの回数が減ったのかも測っていない。次に確かめるのは、差し戻しの理由が特定の観点に偏っていないかどうかだ。


